履歴書から見る、人材採用・面接術

先月、記事に書いたからではありませんが、既存のお客様よりご質問が来ました。
「履歴書に記載されていることで、どのような人物か、知る方法を教えて欲しい。」
採用面接の際、履歴書から人物像を汲み取りたいとのこと。

では、簡単にまとめておきたいと思います。
40歳代半ば、45歳程度までの方を想像しています。

  • 新卒で、どのような企業に就職したのか。
    大企業や有名企業、公務員であれば、まずは新入社員としての基礎基本をみっちりたたき込まれていることでしょう。中小企業でも、新入社員研修を受講させていれば、基礎基本は教えられているはずです。
    • 新卒後、しばらく空白期間がある場合
      不遇の世代もありますので、その期間、どのように過ごしたのかが重要ですね。もちろん、「なぜ、新卒で就職しなかったのか」その理由も。
  • 転職数は、気にしない。
    よく「○回までなら、大丈夫」と言うのを耳にしますが、個人的には気にする必要は無いと思います。回数だけで判断するのは、よろしくないでしょう。派遣社員の経験があれば、それこそ転職でなく、転社のような場合もありますので。
  • 前職の退職理由、空白期間は確認する。
    転職が数回ある場合、空白の期間が3か月程度までであれば、労働トラブルを引き起こす人ではないかと思います。空白の期間が6か月を越えるようだと、空白期間の理由をはっきり訊いた方が良いです。その間に、履歴書に無い企業で働いていたことがあるかも知れません。転職が何度かある場合は、同様にチェックしましょう。
    • 退職理由から見えること
      履歴書に記載されている退職理由が真実かどうか、確認したい場合は、「前職での退職理由証明書をもらってきてください。」と伝えてください。経験では、半数はその時点で採用辞退されますが…。
    • 会社都合の退職
      解雇でしょうか、勧奨退職でしょうか。いずれにしろ、「倒産」以外での離職退職は、本当の理由を確認しましょう。自己都合・一身上の都合での退職とあっても、真実かどうか確認できません。採用したい人物であれば、雇用保険の受給資格者証を見せてもらいましょう。離職理由を確認できます。
  • 資格・免許は、持っているか。
    どのような業界・業種でも必ずと言って良いほど、国家資格が必要になるケース、業界団体の検定が必要なケースが出てきます。「経理の部門なら日商簿記」「不動産業なら宅建士」「旅行業なら取扱管理者」「建設業なら施工管理技士」「販売に携わるなら販売士」など、その業界・業種の方ならお分かりですよね。運転免許以外何も持っていないのは、向上心やチェレンジ精神が全くないのかも。もちろん、資格・免許・検定の類いは持ってるから良いと言うことでもありません。
    • 営業職には、資格は不要?ない?
      確かに、いわゆる営業なら資格などは不要です。ただ、業界団体が検定をいくつか実施していたり、JAVADA・国のビジネスキャリア検定も実はあります。研修の受講歴を尋ねるのも、良いかも知れません。
  • 職務経歴書は、視点を変えて。
    現場・ガテン系以外なら、今は職務経歴書を誰でも持参するかと思います。信用できるのか、履歴書と、履歴書を見ての質問の返答から、総合的に判断しましょう。個人的には、パソコンで作成し自宅で印刷していると思いますので「用紙の色、真っ白か再生紙丸出しか」「文字の大きさ、見にくいかどうか」「文字はキレイに印刷されているか」が気になります。

採用面接、時には面接者を怒らせることもあります。
「そういう人だったんですね。温和そうに見えたのに。」
でも、良かったんですよ、これで。

そう、面接の最後には、必ず質問を受けてください。
「何か質問ありますか?」
それが、本当は一番その面接者が知りたかったことだと思います。
私の経験上。。。

質問が無い時には、是非コレで。
「今朝or今日のランチ、何を食べましたか?」(私の場合)
こちらからの質問で。
社長なり、人事総務の担当者が一番気になっていることを訊きます。

「良い人が来てくれないから、そんな面接なんて!」
ほどほどに。。。


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株式会社 戦略人事研究所

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