優秀な、中小企業の総務人事担当者とは

知り合いから急に訊かれたのが、この質問。
「中小企業の総務人事担当者って、どういうヒトが良いのか。面接で判断できる方法があれば、教えて。」

知り合いは、いわゆる中小企業の総務部長さん。経理担当は別にいるので、今回は純然たる総務人事のヒト。前任はまだ在職中ですが、3月下旬に退職するとか。

無責任ですが、次のようなことを。
「今いるヒトと同じようなヒトで良いんじゃないですか。」
(知り合いは、お客様では無く、ホンマの知り合い。企業規模としては従業員数が100~200の間。)

何でも、「今いるヒト」は言われたことはするが勉強もしないので、それに腹が立つと。新しいこと(例えば、雇用関係の助成金の申請)や、就業規則の変更提案(法改正や新設に伴うもの)は、全くしてくれないとも。指示しても、ほったらかしになるので、言わないことに決めた、そう聞きました。

少し真面目に考えてみた。
資格・免許で言うなら、絶対欲しいのは「衛生管理者」もちろん第1種(安全衛生委員会があるので必須)
就業規則の変更経験があれば良いが、社会保険労務士資格までは要らない
外部の司法書士や弁理士につなげられるだけの最低限の法務知識(登記や知財で、いろいろあるそうです)

「総務の仕事」は範囲が広すぎるし、特定されていませんが、本当に総務人事の経験があるなら、「衛生管理者」は持っているはず。衛生管理者の免許資格を持たない経験者なら、やる気が無いか、「総務人事」でなく、ただの庶務担当だった可能性も。
※この部分、結構重要です。人事・総務・労務の経験者で、衛生管理者の免許資格を持っていないなら、その経歴自体形式的なものかも知れません。

外形的なこと以外なら、
●株主総会の準備ができる
●新年会・忘年会・慰安旅行などの計画・立案・対応ができる
(↑ これを伝えたら「好きやねえ」と言われましたが。ある企業の忘年会では、総務部署の幹事自らが挨拶するという者も現れたり、そこの社長が激怒していたことも。忘年会&慰安旅行に、当日欠席する担当者とかもいて、信じられないことばかりです。)
●消防や労基の対応ができる
くらいでしょうか。さすが、渉外と言われる総務!

「愛想、気配り」だけで、総務人事担当者は務まりません。
戦略総務・戦略人事の考えだと、役に立たない愛想だけの人間は不要です。

と、知り合いに力説すると、反応が。
「半分くらいは理解できるけど、後の半分は…。」

訊くと、「そんなヒト、いる訳ない」と。
衛生管理者の免許資格を持っているヒトはいても、安全衛生委員会を上手くさばけるのは、見た(在職した)ことが無いらしい。議事録も、過去のそれを見て記録してと頼むと、そのまま過去の議事録が出てきたこともある…と。

「経営者にゴマすれれば、総務人事はエエとか?」と私。
「いやあ、戦略総務・戦略人事の考え、好きなんやけど。」と知り合い。

育てる意識、育成する意識はあるが、その下地を持つ人材がなかなかいないとのこと。ただの「事務担当者、事務希望者」は多いそうですが。1年間の時間を使っても、ベースがしっかりしていないと無意味とも。定例業務は別として、何でも自分(知り合い=総務部長)が指示しないといけないのは情けないし、「やる気」が無いようにしか見えない、と。

私も、知り合いも、愛想だけの人間は嫌いなタイプ。
勉強する意欲のある、前向きなヒトって、少ないんでしょうか。


おまかせください

●労働環境の改善コンサルティング・働き方改革の支援(長時間労働の見直し含む)
●人事諸制度のReborn(再生)
●各種「人事労務」テーマのセミナー講師
安全管理措置コンサルティング・特定個人情報取扱規程の策定
●マイナンバー監査サービス・内部監査対応
●無期転換・5年ルール対応コンサルティング
●社会保険料の節約・適正化コンサルティング
●労働条件自主点検表の書き方支援

株式会社 戦略人事研究所

a:3196 t:1 y:0