簡単かつ即実行のできる人材確保術

最近、知り合いの経営者から次のようなことを言われました。
「桑野さんは、人材採用のコンサルティングはしないのですか?」
続けて、
「今一番の関心事は、働き方改革よりも、人材確保の方じゃないですか、とくにウチみたいな中小企業にとっては。」と。

まあ、面談の一コマだったので、お伝えしたのは~

  • 月給・時給を上げる
  • ヒト(求職者)が多いところで求人活動をする
  • 応募者の希望に添った働き方を認める
  • 支店・営業所の新たな設置や、テレワークを活用する
  • 派遣の活用、可能ならクラウドソーシングも
  • 自社の求人用ページの活用

その社長曰く。
「こんなんで?」

一例・一つの考え方にしか過ぎませんが、参考になるのであれば。ただし「できない」ではなく、前向きに考えられる企業様であれば、参考になるでしょう。

戦略人事研究所いい労務・簡単かつ即実行のできる人材確保術

  • 月給・時給を上げる
    月給なら月1万円を上げる、形の上では採用時の月給になります。時給も同じく、同地域の同業種の上・時給にして200円アップさせます。
    「できない」ではなく、やってみましょう。原資のことを言われるのですが、卵が先か鶏が先か、採用の費用・手間と時間を考えましょう。
    時給200円のアップは、月15日60時間勤務なら月12000円のアップです。他の社員・従業員とのバランスは必要ですが、やる気の有無さえ選別できます。
    ※テクニックあり。200円は例です。
  • ヒト(求職者)が多いところで求人活動をする
    もちろん、インターネットでの求人広告は出します。無料のアレとか、あります。とにかく出します。大阪や東京などの賃金が高い地域での求人活動は、中小零細企業が苦戦するのは当然とも言えます。求職者というより、有効求人倍率なども参考になります。
  • 応募者の希望に添った働き方を認める
    短時間・短日数であっても、勤務を認めます。「希望」を訊けば良いのです。受け入れることができない要望であれば、ハッキリ断れば良いだけです。
  • 支店・営業所の新たな設置や、テレワークを活用する
    小売店や飲食店では難しいですが、それ以外の勤務地を共有する必要のない業種・職種であれば、新しいブランチの設置やテレワークも活用できます。
  • 派遣の活用、可能ならクラウドソーシングも
    「絶対に雇用でなければダメ」という職種以外は、派遣社員を活用したり、場合によってはクラウドソーシングも使えます。
  • 自社の求人用ページの活用
    求人ページを見ると「募集は終了しました」とだけ掲載していることも少なくありません。少なくとも、「条件」は残しておきましょう。
    SWOT分析ができれば良いのですが、自社の強みは書いておきます。オリジナリティとも言えます。弱みしか出てこなくても、その弱みを強みに読み替えて表現すれば良いだけの場合もあります。

先の社長、この話しを聞いて、ひと言。
「できることの方が少ないですね、とくに基本給のアップはきついわ。」

私 「役員報酬や賞与で調整できますし、求人の手間暇も考慮に入れては?」
社長「そうは言っても、なあ。」

遠隔地からの求職者を受け入れるのであれば、赴任旅費や社宅の準備は必須。
(ただ、経験的には、なかなか定着に結びつかないこともあります。生活環境や言葉、人間関係が問題となってきます。)

第2新卒あたりを狙うなら、今流行の「奨学金手当」の支給も一案。
(支給よりも、貸与にして、勤続◯◯年で返済免除にする方法も。空手形になる恐れもありますが。)

女性活用なら、女性にフォーカスした労働環境・福利厚生で対応。
(経験を書けば、事務職はなんとかなります。専門職系は、やりたい仕事内容なら、採用はなんとかなりますが、処遇が悪いと同業他社に転職します。営業職は、フォローが男性従業員以上に必要で、優しいフォローがないと1年経たずに辞めるケースも少なくありません。)

社長「まあ、ウチの会社はまだ人材確保で苦しんでないけど、人材で苦しいところは、こういうのをできる余裕がないんじゃない?」
私 「おっしゃる通りかもしれません…。」

この社長、すごく真面目な方で、経営方針や経営戦術も手堅い。
社長「採用より、定着してもらえるか、そっちの方が大変やよね。桑野さんが、人材採用のコンサルしない理由が少し分かった気がする。」
(いえいえ、でも例えば飲食業界は、大変なんです。労働集約型産業で一括りにはできず、スタッフがそこにいないといけない商売に、応募者が少ないのが問題なんです。少しでも献立作成や調理ができると、観光旅館などの宿泊施設に引っ張られるとか。)

はい、そういうことです。
ありがとうございました。


※実際にあったことを、その時思ったように書いていますので、過去のブログと整合していない場合があります。悪しからずご了承ください。


おまかせください

●労働環境の改善コンサルティング・働き方改革の支援(長時間労働の見直し含む)
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