働き方改革、削減された残業代はいったいどこへ?

「働き方改革で残業代が減る。生活が困る。」という新聞記事を見て、想像してみました。記事として書きやすくするために、勝手に条件を設定しています。

相談概要はタイトルの通りなのですが、守秘義務が存在しませんので、遠慮無く書いてみます。

  • 企業規模・業種は分かりませんが、私個人の感覚では大きな企業様です。
  • 今までは、残業時間の上限を特別条項適用時80時間、それ以外の通常時45時間で設定。
  • 残業代は固定残業手当・定額残業代としては、支払っていない=実績払いで、限度を超えることはないが天井に張り付いている(いたという前提で)
  • 労働組合の有無は、分かりません…。

戦略人事研究所・働き方改革、削減された残業代はいったいどこへ?

少し計算してみましょう。

計算例
基本給:320,000円
年平均1か月の平均所定労働時間:160h
時間単価:320,000÷160=2,000円/h

今まで
月80時間の残業のある月6月(深夜・休日は考えない)
2000円×125%×60h=150,000円
2000円×150%×20h= 60,000円
 計210,000円×6か月=1,260,000円

月45時間の残業のある月6月(深夜・休日は考えない)
2000円×125%×45h=112,500円
  112,500円×6か月= 675,000円
             計 1,935,000円

これから
月30時間の残業のある月だけ12月
2000円×125%×30h=75,000円
  75,000円×12か月= 900,000円

差額 1,035,000円

新聞などでも「働き方改革で残業代が100万円ほど減る見込み」なんていう記事の内容とマッチします。
(ただ、上記の計算例では年収は賞与込み500万円前後になります。今までの年収は700万円、改定後は600万円ですので、感覚的には大きな企業になるでしょうか。)

お分かりのように、この企業様今後の対応としては、特別条項を適用しない通常の月45時間・年360時間で36協定を締結・届出する予定だとか、想像込みです。併せて、実績払いであった残業代を、固定残業手当として30時間分を支給する前提で。

さて、この残業代差額の100万円の行方は?
○基本給へ組み入れ
○賞与へ
○福利厚生の充実
○生産性向上に要した費用を補填
○従業員増・人件費増への補填
くらいが想定できるものでしょうか。

何も手当てしなければ、会社側が丸儲けとなってしまいます。あるいは、従業員からの不満がたまる原因ともなり得ます。

どこに残業代差額を投入するのか、実際に掛かった費用への補填は分かりやすいでしょう。基本給は、どうなるのか、どうするのか。

「時間外労働や休日労働が減るのは歓迎すべきこと。しかし、残業代が減るのは、ちょっと困る。」
確かに、困りますね。

どの部分へ分配、投下するのか、従業員・社員への説明が求められることは間違いないところです。


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株式会社 戦略人事研究所

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